能作の錫で“クールジャパン”な夜
香港人が上海に開いた日本酒バー「Cordurov 鋭壹堂」にて、富山県高岡発の鋳物メーカー「能作」と日本酒のコラボレーションイベントがありました。
錫(すず)の酒器や食器を使って、日本酒と和のおつまみを楽しむというもの。
実はその前に香港と上海のKee Clubという会員制サロンでもCordurovプロデュースによる興味深いイベントが開催されました。能作×アラン・デュカス出身のシェフによる錫器とフレンチの饗宴です(こっちも行きたかった!)。
錫の酒器でお酒を飲むとおいしいとは聞きますが、本当に格別。
錫の成分がお酒の雑味を除き、まろやかな口当たりにするのだとか。唇をつけたときのひやりとした感触もなんともいえません。
日本酒自体も静岡の「初亀」ほか、素晴らしいものばかりでした。
能作からは社長さんとスタッフの武田さんがいらっしゃいました。酒器や食器、箸置きなどどれも美しく、実際に使ってみることでさらによさがわかります。(写真提供/Cordurov)
この日の料理は北海道の人気旅館からいらっしゃった真田氏によるもの。すべて能作の器に盛り付け。おいしかったです。
一連のイベントはこのバーのオーナーが能作にほれこんで企画したものなのだとか。「日本」や「伝統」を押しつけることのない、洗練されたプレゼンテーションが印象的。
6時から始まった会でしたが、12時以降にやって来るのはほぼ全員中国人でした(私はどれだけ長居していたんだ・・・)。
外国人が仕掛けた日本文化のプロモーションを外国人と楽しむという不思議な時間。
「クールジャパン」のイメージは、日本らしさの概念にとらわれない人がディレクションするほうがクールに打ち出せるのかなあと思った、上海の夜でした。
能作は現在、香港でもポップアップストアを展開中だそうです。期間は7月末までです。