ユニークなレストラン、増えています
最近、レストランを紹介してもらう機会が続けてありました。そのうちの2軒をこちらで紹介したいと思います。
居酒屋風に楽しめる広東ジュウジュウ鍋の店
まずは4月にオープンした広州発の「啫八」。
「啫啫煲(Ze-Ze Pot)」といわれるオリジナルの鍋を使った料理のお店です。
以前に広州の本店が有名なテレビ番組で取り上げられ、話題になりました。今のところ広州以外は上海にしかありません。
「Ze-Ze」は「ジュウジュウ」という音を表しています。
前菜から炒め物、ご飯もの、麺まで、基本的に鍋を使って調理した料理が出されます。
グリルされた牡蠣。唐辛子をかけてピリ辛でいただきます。
おすすめは牡蠣やタコが入った海鮮お好み焼きのような一品。
皮がカリッと焼けて、海鮮の旨味がぎゅっと凝縮されています。
ジュウジュウという音も美味しさの一つになっています。
広東系のレストランではスープはマストオーダー。
Ze-Ze Potを使った炊き込みご飯。普通の土鍋よりも背が低くて鍋底が広く、熱が均等に伝わるそうです。
このお店は「名豪」という上海に昔からあるレストランと同じグループです。
名豪はザ・欧風インテリアですが、こちらは竹や木を使った渋くてシンプルなインテリア。北宋時代のデザインをモチーフにしているそうです。カウンター席やテラス席もあり、落ち着く空間です。
バースペースも併設され、甕出し紹興酒も揃っています。飲んで食べて、一人120元くらいでしょうか。広東居酒屋のように使うことができます。
車道に面しているのですが、竹で遮られて結構静かです。
やっぱり広東系の食べ物は、味付けや素材の組み合わせ方が日本人の味覚に合うなあと思います。
場所は虹梅路。市内中心部からは少し離れますが、日本人には便利なエリア。
コスパもよく、おすすめの一軒です。
■啫八
上海市虹梅路3883号
021-6262-1888
ワイン&カクテルとあわせるドラマチックな上海料理
もう一軒は作家の張愛玲をテーマにした上海料理レストランの「愛玲 Eileen」。張愛玲は映画にもなった『色・戒(ラスト、コーション)』を書いた女流作家です。
場所は森ビルの3階。オープンしてもう1年以上経ちますが、なかなかの盛況ぶり。
ここのインテリアは先ほどのお店とは反対に、クラブのようなキラキラゴージャスが特徴。わざと派手にしている感じが面白く、こういう雰囲気で中華が出てくるギャップが楽しいレストランです。
行くなら夜のほうが雰囲気がありそうです。
料理はクラシックな上海&江南料理に軸足を置きつつ、モダンにアレンジしています。
チェリーのような見た目の「赤ワインフォアグラ」や、客席でプレゼンテーションするオリジナルカクテルなど、メニューの一つ一つがなんだかドラマチック。ワインやカクテルにあう料理が多いのも特徴です。予算は一人200元以上。
中国料理店でフォアグラが出てくることはもう珍しいことではなくなりました。
バラを浮かべたシグネチャーカクテル「C’mon Eileen」。ラムがたっぷり注がれたはずなのに、なぜか軽やか。
上海名物の豚ばら肉の煮込み、紅焼肉は小ぶりのサイズで気が利いています。
上海の昔ながらのスナックである粢飯糕(お米を四角い形にして揚げたもの)がさりげなく添えられていることもポイント。
やさしい味わいのキクラゲ入りのスープ。そのほか、黒トリュフをまぶした揚げ豆腐もおすすめです。
オリジナリティーにあふれたスイーツが多数。
浦東エリアでワインでも飲みながら、フレンチやイタリアンではなくて上海料理を、というときに便利な一軒です。ホテルレストラン以外の選択肢が増えるのは嬉しいこと。
ユニークなお店が色々できています。
■愛玲 Eileen
上海市浦東新区世紀大道100号 環球金融中心3F
021-5757-7717