今日も上海日和。

森麻衣佳のAll About公式ブログ。上海で起きていること、日々のこと。

グループチャットに届いた、電子マネーのお年玉

  

2015年は2月19日が旧正月の初日だった中国。連休が明け、ようやく街もいつも通りになってきました。

 

日本での爆買いも話題になりましたが、今年の春節、中国で大変なブームになったのはスマホで贈る電子の紅包(ホンバオ)。つまり、電子マネーのお年玉です。

なかでも微信(ウェイシン、Wechat)というLINEのようなメッセージアプリを使った「微信紅包」が爆発的な大ヒット。

 

驚いたのは友人や同僚などとのグループチャットでの紅包のやりとり。

中国では紅包を配ることで財運がよくなるという考え方もあるようで、お年玉は家族や親戚との間だけのものではないようです。

 

たとえば5人のグループチャットで誰かが50元のお年玉を送信するとします。チャット上に送信された電子紅包をタップすると、ある人は0.7元、ある人は15元といった感じでかなりランダムに金額が振り分けられ、Wechatアプリ内のウォレットに自動的に振り込まれる仕組み。受け取った側には誰にいくら当たったかという一覧が一瞬だけ表示されます。

 

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送られてきた時点では金額が表示されないところがポイント。

 

人数は自由に設定でき、10人のグループチャットで5人の設定にして送信すると、早くタップした先着5名にお金が振り込まれるようです。新年の運試し的な要素もあり、まさにゲーム感覚。小額の紅包を何度も贈りあう現象が起きました(グループチャットでの送金額は上限があるようです)。

 

私も中国人の友人とグループチャットをしており、何度か紅包が送られてきました。はじめは躊躇したものの、気になってタップしたところ、総額11元(200円くらい)獲得。おお、ジュース買える。

 

知人の中には春節の期間だけで数千元の電子マネーを獲得したつわものもいます。

セキュリティー面では課題がありそうですし、お金をゲーム感覚でやりとりすることに眉をひそめる人もいるでしょうが、中国はこういったデジタル分野においては作る側の進化も使う側の受け入れ方も、ものすごくスピードが速い。

 

それにしても上海ではスマホも電子マネーも本当に普及しています。

若い人だけではなく、50代以上の人でも使いこなしているのがすごいところ。

 

旧正月の15日にあたる3月5日の元宵節で、春節はフィナーレとなります。

 

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羊の前にある赤い封筒が本来のお年玉袋。